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あつきこころでもけいをつくらん、GSプロジェクト:TEIJIの手記
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原型分割 ストロングバック工法編

前回のブツ切り編でパーツ分割のハウツー記事はお終いにするつもりでしたが、当初今回は使わないと思っていた技法で割らなきゃいけない箇所が出てきたのでまたひとつ別の工法をご紹介します。

で、ストロングバックとは?














RIMG6665.jpg
・・・ちょっと違いますが大体あってます。
(画像は僕の左橈骨遠位骨端部。いまは治癒してプレートも除去されています。ストップ・ザ・交通事故!)

ノコ切断などによって分割面が一旦宙に浮いてしまい、前回紹介した加熱→ナイフ切断によるブツ切り法のようにくっ付けただけでは元の位置に復元できない分割面に使用します。
ストロングバックというのはもともと金属の溶接などで、溶加材の熱収縮などによりお互いの部材の位置関係がひずんでしまわぬ様に矯正・拘束する為の、一種の治具。
概念的に類似しているので名前を借りてみましたが呼び方は人それぞれ(ギプスとか)。

今回の使用先はここ。袖の中程の、段落ちになっている部分。
IMG_0164_20120628024349.jpg
ラフィンティ様はもともと色白な子なので一部白い布地になってるのか、生肉(?)になっているのか判別が難しいんですが、どうやらここの部分、生肉になっている様で(だよね?)。というわけで塗装の便を考えて別パーツにしたく、分割を施す事にしました。

が、ここでちょっと問題が。

生肉部分のカットラインが複雑で、うまく切り抜くことができそうになく、生肉部分を除去してあとで充填する方法で分割するのがよさそう。よしんばうまく切り分けられたとしても、断面積が狭いので角度や向きが変わってしまう恐れが。こういうのって目見当で位置を復元しようとすると微妙に角度がズレて、素体時点で出していた微妙なバランスや力感が損なわれてしまう、という事が往々にして有りがちです。そこでストロングバック工法を用いて正確に元の位置を再現することを目標に作業を進めていきます。
IMG_0166.jpg
分割する前に、ストロングバックを係留するための軸穴を開孔します。両パーツ側に2か所ずつ、計4か所明けます。写真の様に、最初に明けた穴に真鍮線を差して平行を確認しながら明けるのがポイント(ストロングバックがまっすぐ抜ける様に)。分割面に干渉しないように明けるべきですが近い個所に明けてしまいちょっと失敗。

IMG_0170.jpg
穴に真鍮線を差してメンタムを塗ったあと木パテをかぶせ、硬化後に外してストロングバック完成。
木パテ(エポキシパテ木部用)は硬化が早く即時の盛り削りができるのでこういった治具を作ったりするとき大活躍。ラン様本体でも、すぐに埋めてしまいたい傷や分割時のエア抜き孔を閉塞してやるのに使っています。
ダマが気になる場合はこの方法でダマを分離することが可能。
良いパテなんですが加熱→ナイフ切断という方法との相性が悪く(材質が脆めで切断時に周辺が砕ける)、僕はメインにはしていません。

IMG_0171.jpg
ストロングバックでもともとのパーツ位置を保存できたので分割部分を切断しつつ、思い切って生肉部分を除去します。

生肉部を復元する前に軸打ちをします。軸を打ちたい場所からずれた個所に素体時のアルミ芯線などが遺留している場合は除去して穴を埋めてから作業しましょう。
IMG_0172.jpg
肘を曲げている右腕から軸打ち。まず分割面からドリルを立てて反対側へ貫通させます。

IMG_0173.jpg
そしてストロングバックを使ってパーツを組立て、先程貫通させた穴からドリルを差し込み上腕側に軸穴を明けます。写真では1mmで明けていますが心許無い気がしたのでこのあと1.5mmに拡大しています。

次は腕を伸ばしている左腕。こちらは右腕のような貫通軸打ち法が使えないので上腕に軸穴を明けて真鍮線を差した後、下腕側の断面を刳り貫いた箇所をパテで埋めて軸位置をキメてやります。
IMG_0175.jpg
下腕断面を3mmのドリルで刳り貫き、

IMG_0176.jpg
パテを充填してからストロングバックで組立てます。真鍮線にはメンタムかワックスを塗って離型しておきましょう。

IMG_0177.jpg
軸打ちが終わりました。

IMG_0178.jpg
上腕・下腕の断面を整面します。服と腕の重なりを考慮して断面を段落ちにしています。

IMG_0179.jpg
そしてワックスを塗り離型処理をしてエポパテを詰め

IMG_0180.jpg
むにゅっと組み立てて

IMG_0181.jpg
ストロングバックで固定。あからさまにはみ出たパテは除去しておくと後が楽。

IMG_0182.jpg
IMG_0184.jpg
硬化後に外して整形してやれば分割終了!

IMG_0183a.jpg
組み立てるとこんな感じ。エクセレント!(←自画自賛)
ストロングバックの係留に使った穴はパテで埋めます。

因みに、切断面周辺にちゃんと引っかかりそうな凹凸があれば”おゆまる”などでも代用可能で、パテを使ったり軸を打ったりしてストロングバックを作る事は必ずしも必要ではありません。
今回は分割面周辺がほぼ円筒状で引っかかる部分がなかった為フルコースでのストロングバック工法を選択しましたが要するに適材適所、臨機応変で。

いろんな箇所を並行で作業しているんですが髪で苦戦中。後ろ髪編みました(エポ塑造による粗付け。このあと切削で仕上げていきます)。髪は前作のまどかのとき、なんか簡単な感じになっちゃったので今作のラン様ではそれを挽回すべく詳細に造り込んでやりたいところ。
IMG_0185.jpg
しかしあの長い髪を一体どう編めばこうなるのか?毛先どこ行ったー!!

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でフィギュアの原型を作ってワンダーフェスティバルやトレジャーフェスタなどのイベントに参加しています。
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